東のエデンの最近のブログ記事
東のエデンの初見から一年が経ち、作品を自分なりに消化できてきた。もしも100億円使えるとしたら何をする?というテーマに始まる。もしも6億円の宝くじなら当ったとしても、家を買ってあとは貯金なんて答えが見えてくる。それが、もし100億なら?という話。
で、この100億。日本をよくするために使わないと殺されてしまうらしい。なので、貯金しておくという選択ができない。で、何するの?と考えて行動していくんだけど、この構造って結局はどう生きるのかを問いかけてるだけなんだなと。
お金持ちでも貧乏でもいつかは死ぬ。それを普段忘れてしまっているだけで、明日死ぬかも知れない。だからこれから100億稼げる可能性もあるんだから何か考えて行動を起こすべきなんじゃないかと解釈した。
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
- 作者: ティナ・シーリグ,Tina Seelig,高遠裕子
- 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
- 発売日: 2010/03/10
- メディア: ハードカバー
- 購入: 456人 クリック: 17,007回
- この商品を含むブログ (387件) を見る
最近この本を読んで、東のエデンとのつながりを感じたのは『許可を与えること』についての文章だった。
自分の目標とそれを妨げる要因を書かせる話があり、目標を妨げる要因は自分にしかないということ。何かを成し遂げてきた人は、それを誰かから言われて行動したわけではなく、自ら考え行動してきたから成功したんだという話。
もし手元に100億円あったら周りの状況なんて簡単に変えられるし、妨げる要因だって大抵はクリアできる。そこで何をしたいのか考えることで、改めて自分が何を成し遂げていくのかを問いかけてるのだと思う。
その答えを自分の中に探してみると、決して貯金してニート生活するという答えが最終地点ではなく、今の自分が持ってる能力で何か行動したい。そう考えると、以前から頭の隅にあった会社を興してみたいと考えるようになった。じゃあ、そのための行動は?と聞かれると今の仕事以外は何もしていないじゃないか。じゃあ、やるか?というのが現在の心境。
ついでに周りにいる人たちを見ていると、彼等もやらない原因を外に求めて見えるし、自分もやりたいのにできない要因を外に求めていることに気付いた。そんな自分に嫌気が差したこともあり、やっぱり自分主体で行動しなきゃ何も変わらないし面白くないなと思ってる。
東のエデン第十一話「さらにつづく東」より引用
「この国には頭のいい連中がいっぱいいんのに、
損な役回りやる奴がいないんだ。
できれば俺だってあんまりやりたくはないけどさ…
1人だけ信じてくれた子がいたから」
そして、この国の王様になるために記憶を消すことを選択する。
「受理されました。今度会うときも素敵な王子さまたらんことを」
「そん時もこのままの俺でいたいよね」
最後の決めセリフ。滝沢くんカッコよすぎですってば。
『自分らしさ』について考えていると、このセリフに辿りつくことがある。
結局彼は記憶を消去したって変わらないだろうなと期待させる。
よく「生まれ変わったら何になりたい?」なんて聞かれることがある。
だけどそんなことはあり得ないのだから信念を貫いて生きるしかない。
その上で「生まれ変わっても、このままの俺でいたいよね」と言えたら良い。
自分の考えや信念、それに従って行動すること。
きっと、それを自信のなさで隠してしまい
他人任せにしてしまうことが自分らしさを見えなくしているだけで、
失敗しても良いから自分に従って行動してみること。
そうやって自分で決めていくことが自分らしさで良いんじゃないかなと。
誰かのイメージした自分らしさなんて気にする必要は全くない。
主人公が記憶喪失状態で目覚めて行動していく話。
自分がどう生きるのか目標を決めた時点が記憶喪失から目覚めた状態であること。
それは今までの自分がどうあれ、目覚めたら行動しなきゃいけないし、
何かに気付いた地点からで良いから始めなきゃいけない。
まだ最後まで見ていないけれど、東のエデンはメッセージ性が強い作品だと思う。
第五話「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」より引用
「わたし、ほんとうは行きたい会社があったの。でも面接でね、『あなたたち若い世代こそが社会の主人公です』って言うくせに、実際はわたしたちを使って自分たちだけ上手くやっていこうとしているだけなんじゃないかって思えてきちゃって、自分から断ったの。馬鹿なことしたかな…。
…はぁ。でももう家にも戻れない。」
面接で嫌がらせをされて落ち込んでいる咲の話を何も言わずに聞いている滝沢くん。
それから咲の顔を覗き込んで慰めるようにキスをする。
驚く咲に対して、滝沢くんが言う。
「うちへおいでよ。全部おれが背負い込んでやるから。咲の話で俺が何すりゃいいのかも分かったし。だから、無理して働くことないよ。」
さらに続けて言う。
「俺に任せて。それにこの国はどの道いったんは誰かが何とかしなきゃならない程、おかしなことになってんだからさ。」
滝沢くんカッコよすぎるだろ…。
そのせいか何となく自分の環境と重ねにくいのが残念なのだけど。