June 2011アーカイブ



理想



「起業資金を借入れしたいんですけど」


「OK。じゃあ口座に振り込んでおくから、設備の見積り書と事業計画書を準備してね。後で面談もするから目的以外にお金を使ったらダメだよ」




現実



「起業資金を借入れしたいんですけど」


区役所「こういう制度なので中小企業診断士紹介するから。問題なければあっせん書作るよ」


中小企業診断士「じゃあ週に一度、計4回相談に来てください。言うとおりにしないと診断書書いてあげないよ」


地元信用金庫「診断書とあっせん書もらったら、うちにも資料ください。他の資料も必要だから準備してね。そうそう、うちに口座開かない?ついでに積み立てしてね」


信用保証協会「借入れしたい?まずは書類審査したいから1ヶ月待っててね。その後に面談したいから予定あけといてね」




ふざけんなこら。



3月から各社に設備の見積り依頼してるのに、借入れの申請結果出るまで7月後半になるとか時間かかりすぎだろ。どんだけたらい回しだよ。スムーズに申請をできるように制度の整備しとけよ。



資金の調達スピードは重要なのにこれじゃダメだろ。起業日に借入れできるようなシステムかと思ってたら、そこからさらに2ヶ月待たされる。先に設備を買ってはいけないって制限もあるし、全く身動きとれない状態。営業かけて依頼されても設備がないから対応できないとか何の冗談だ。



もうこの夏はニートするしかない。


けいおん!


61205




昔の書類を整理していたら、以前好きだった女の子から貰った結婚式の招待状を見つけてしまった。3年前に喫茶店で近況報告してから一度も会ってないし、連絡するようなこともなかった。



それで近くを通りかかるついでに訪ねてみようと思いついた。いや、実際は近くに用事なんてなかったから少し気味が悪い趣味なんだけど。




『もし今でも住んでいたら後で手紙を送ろう』


『もし住んでいないようなら過去を忘れよう』




彼女は結婚した後、何度か「家に遊びにおいでよ」と誘ってくれたけれど、既に彼氏と同棲していると教えられていたし、彼女が寿退社した後で、それを追うように自分も会社を辞めたため、次第に疎遠になっていった。そんなことを思い出していた。



そして、彼女が過ごしていた家に向かって歩き出した。



マンションを見つけて部屋番号のポストを見た。そこには知らない苗字が書かれていた。彼女の苗字でも、彼女の夫の苗字でもない。それを見て安心してしまった。



もし彼女が別れていたら嫌だと思ったし、何も知らなければいつまでも幸せな彼女の姿や表情を思い出せる。だからきっと今はこれで良い。そしていつまでも過去にすがる訳にはいかないんだと自分に言い聞かせた。



そんなリアル秒速5センチメートル。



代田橋



帰りの電車で気付いて音楽を聞いた。『One more time, One more chance』。たしか、あれもこんな心境を描いた曲だったと思い出した。




「いつでも捜しているよ どっかに君の姿を


向かいのホーム 路地裏の窓 こんなとこにいるはずもないのに」




電車の中で外の風景を眺めながら聞いていたら、これまで彼女といたことを色々と思い出した。何年か前に会ったとき、花屋で待ち合わせたことや、「またね」と最後に挨拶した場所。意外と覚えているものだなと感じた。




『これからは前を向いて生きていかなければならない』




そう決意して久しぶりに音楽を買ってきた。



ハクア



ハクアー!好きだああああああああああああああ!


60785




金融機関に口座を開きに行く。



新規口座に1万5千円入金しようとしたところ、5千円札がなく、千円札も足りない。財布の中には1万円札が4,5枚しかなかった。窓口も閉めてしまったようで、店舗での両替ができそうになかった。なので仕方なくこう提案する。




「じゃあ外でお金崩してきますね」




すいませんと言う担当者を背にして外に出た。ところが近くにコンビニがない。本屋はあったけれど、欲しい本もないしなと、迷ったあげくスタバを発見して入店する。



女性の店員の前で爽やかに笑顔で挨拶。




「こんにちは」


「いらっしゃいませー」


「お聞きしたいんですけど、先にお金だけ支払って、後で商品を受け取ることはできますか?」


「できますよー、どのくらいですか?」


「20分くらいだと思います」


「分かりました。ではこちらの紙にお名前と電話番号を…」




そしてメモを書き置きして注文。1万円札を支払ってお金を崩した。それから金融機関に戻って用事を済ませる。



数十分後、再びスタバへ注文を受け取りに行く。店内に入ると伝えておいた女性の店員さんと遠くで目が合った。向こうも「気付いたよ」と言うように、ニコリと笑顔で挨拶。目を合わせたまま彼女に近付いて言う。




「先ほど注文した者です」


「はい♥」




そうハート混じりに答えた店員さんが、こちらに背を向けて叫ぶ。




「ホットトールキャラメルマキアートエクストラシロッププリーズ!」




これだけなのにリア充気分を味わえた。だから、スターバックスは素晴らしい。そんな昼下がりを過ごした。


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慌ただしく日々が過ぎていく。そんな中で無理やりにでも目的を見つけ、行動をしていたら相当疲労していたみたいだ。なので、休むことも仕事のうちだと言い聞かせて土日は完全に休息。月曜から再起動。


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