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狼と香辛料2期 第五幕 「狼と希望と絶望」より引用



マルクがロレンスに言うセリフ。




「苦労して苦労してようやく手に入れたものなら迷わず大事だと思えるだろう。


だが本当に大事なものが意外と簡単に手に入っちまうこともある。


…そして、お前が気付かないうちに『お姫様』を守ってたって訳だ。」




ロレンスはホロが言った言葉を思い出す。




「何も腕っ節の良さだけが騎士ではありんせん」




マルクが再びロレンスに言う。




「たまたまアマーティが良いとこの出だから


お前にはそっちの方が騎士に見えたのかもしれんがな」




疑心暗鬼から自信をなくしてしまう。


白馬の王子がどこからか登場して彼女がその相手について行ったとしたら…。



このシーンがここ1、2年間の自分の環境に重なって見えた。


『お姫様』を守ろうとした自分と、そこに突然あらわれた年上の男と。


それで彼女は年上の男について行ってしまい…という体験なのだけど。



詳しくは過去の日記に何度も書いたので省略して。



疑心暗鬼や自分への自信のなさから、相手に譲ってしまうことがある。


自分は誰かと比べてダメなんだと思って自信をなくしていってしまう。


だけど、誰かと比べること自体が無意味だ。




「弱気になるな、この物語の主役はお前なんだ」




自分じゃない誰かが、そのお姫様にとっての騎士に思えても、


守ることが出来るのは何も鎧を纏った騎士だけじゃない。



騎士の強い姿が見えているからこそ気になってしまうだけで、


自分は自分のやり方で『お姫様』を守ることができているはずなんだ。


年上だから頼れるとか簡単なことではないんだと。



何よりも自分が主役であって、誰かの物語を見る役が自分ではない。


この物語の主役は自分自身だ。