お別れの日
この会社は第一線で戦っていると後ろから撃たれるようなことが日常茶飯事で起こる会社だった。それについて社員全員が口を揃えておかしいと言うし、直談判もしていたようだけど一向に改善する様子もなかった。結果的に苦労するのは実際作業する要員であったり、末端ばかりが被害を被る。
たぶん、バカと話を合わせるだけならストレスはたまらないけど、バカに付き合って作業させられるのは大きなストレスになる。そんなことを思った。実害のあるバカは勘弁してくれと。
自分が新しい道を考えるキッカケは何だったかと振り返れば、やっぱりラブプラスかな。それで声優の早見沙織さんを知ることができたことで大きく世界が広がったような気がする。自分が何をしたいのか、東のエデンを見てなかったら今ほど深く考えていなかったかも知れない。
あとはアニメ関係の歌もよく聴いていた。現実の女性に打ちのめされて、周りの楽しそうな会話も聞きたくなかったのでイヤホンでずっと音楽を聴いてた。
『耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間になろうと考えた』
そんな攻殻機動隊のアオイくんみたいな感じ。アニメの音楽の良いところは愛情だの恋人だの強調しすぎない感じが心地よかった。その中でも戦いをテーマにした曲を気に入って聴いていたような気がする。
会社を辞めると宣告してから震災があった。全てが順調とはならないらしい。だけどやっぱり世界ってそういうものだと思う。最初から何もかも上手くいくことはない。
それで、今日は最後だったので会社の人たちに挨拶してまわった。
あっち側の人間とこっち側の人間になる境界線を越えた。その時に思い出したのは辞めてしまった女の子のことだった。彼女が辞める瞬間に何を感じたのか少し分かった気がした。
せっかく最後なのだからと、良い印象のためにいろいろと努力してみた。自分のことは自分でやらないとダメなんだなと改めて思った。人付き合いとか本当に面倒だしやりたくないけれど、そこで諦めていたら何も手に入らない。
これからは覚悟を決めて、自分で決断して生きていかなきゃいけない。だけど、それって今までもそうだったんだと思う。上京すると決めた時も誰かに言われた訳でもなかったし、上京してみたら意外と何とかなった。
だからたぶん起業してみたら、意外と何とかなるんじゃねえか…?みたいな気持ち。何だって自分でやってみなきゃ分からないんだ。
『耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間になろうと考えた。
だが、ならざるべきか?』
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