感情の生き物

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「ねえ、これ知ってる?」




そう会社の女の子に話しかけた。




「これさ、今の状況で見せる?」




苦笑するように彼女は顔を向けて言った。


その日の彼女は営業相手に意見をぶつけて疲れているようだった。




「好きじゃなかったっけ?この人…」




ある求人情報を指差して見せると、彼女は興味をもって眺める。


もう疲れて辞めたい気持ちと重なったのかもしれない。


「でも自信ないなー」と独り言のようにつぶやく。


「やってみなよ」なんて後押しをしたけど、彼女の意見は変わらなかった。



そして後日。




「今の状況…景気がよければ一日でも早く辞めるのに!」




そう強い口調で言われた。


帰りのエレベーターで一緒になり話し込むうちに感情的になる彼女。




「あの人とも喧嘩しちゃったしさぁ」




と、上司の名前を挙げる。



それで数分の間だけど、彼女の不満と愚痴を聞いた。


良いアドバイスなんてできなかった。



感情的になる彼女に「よくなればいいけどね」と気持ちを込めて言った。


彼女はそれに対して「でも、変わらないね」と寂しそうに呟いた。


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このページは、karinがJune 2, 2009 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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