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飲み会の席でのこと。




「ご飯が食べたくなるなー」




なんてつい口走ると、隣の席に座っていた会社の女の子が言う。




「じゃあ、頼もう!すいませーん、ご飯2つもらえます?」




2つ…?と彼女のほうに目を向けると、それに答えるようにして




「あ、わたしもご飯食べたくなって…」




と、少し照れたような表情を見せた。


注文したご飯がきて食べていると、彼女は同意を求めるようにして言う。




「おいしいねー!」




食べてる途中だったので、頷くだけの返事をする。


さらに彼女はこちらの表情を下から覗き込むようにして、笑顔で言う。




「ねー!」




そんな、お姉さんみたいな態度をとる彼女。


お姉さんキャラ好きなんだから、マジでやめろ!


変にドキドキして、「うん…」とだけ答えて言葉に詰まる。


それでも彼女は幸せそうにご飯を食べていた。



それが木曜日のこと。



金曜日に寝坊して起きると、メールが届いていた。


彼女がきっと前日の帰りの電車で書いた文章なんだろう。




『おつかれさまでした』




そんなありふれたタイトルだった。


内容を簡単に解読すると、




わたしの気持ちを察してくれてありがとう




そういう気持ちを凄く遠回りにお酒の勢いで書きました、


そんな内容だった。それに返信をしてそれきり。



その日に何かを教えてもらっているとき、彼女は距離を詰めてきた。


思いのほか顔を近付けてくるから、軽く女性に対する恐怖心がよみがえって


ほとんど無意識に、癖みたいに一歩だけ後ずさる。



だからいつも女の子と一定の距離を保ったまま、平行線で終わる。


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このページは、karinがMarch 7, 2009 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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