一日の始まり
女の子に接するのに一番効果的な時間は朝
朝起きて機嫌が悪いことが多いのだけど、
朝に会ってすぐに会話をすることって何だか重要そうだ。
それは、その子に会うことを楽しみにしていたともとれる。
それに女の子とベッドを共にして朝起きたとき、
朝起きて不機嫌な相手なら嫌だろうな、とも感じる。
そんな意味でも態度を安定させてるとモテるらしい。
今朝、会社の女の子に何気ない一言をかけてみた。
最初こそ少し怪訝な表情をされたが、その後は仲良く話すことができた。
昼過ぎから本気出すなんて考えてると、機嫌を伺う間に機会を逃すし、
何より女の子特有のバリアが構築されはじめるらしい。
仕事終わりの帰り際、彼女の携帯が鳴り誰かに呼び出されたようだ。
その様子を見て、上司が優しい口調で言う。
「ああ、用事あるなら帰っても良いよ」
「でも…」
そう少し気を遣う様子を見せ、それから
丸ビルに用事があることを告げる。
「どうやって行くんだっけ?」
そう聞く彼女、そして質問に答える上司。
そんな2人の話題に挟まれて、彼女から話題を振られた。
「意外に不便じゃない?あの辺。」
「そだね。どっかて山の手とかに乗り換える?」
「うーん、その方が良いのかな…」
そんな会話を彼女としておきながら、
「まあ、いっか…」
なんて淡白な答えを残して彼女を置き去りに帰る自分…。
「うちもそっち方向だし、途中まで一緒に行く?」
とか、そういうことを冗談っぽくでも言えれば良かったのだけど、
断るときの彼女の表情を見るのが怖くて何も言えなかった。
もう一生恋人ができる気がしない。
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