趣味がない

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「わたしたちの関係って何なの?」


「恋人同士でしょ?」


「じゃあ、恋愛って何だと思う?」


「難しい質問だね」


「ねぇ、答えて」




そう真剣な表情で見つめてくる。



「恋愛は愛という形のないものを2人で育んで…、えっと…」


「それで?」




意地悪そうな微笑みを浮かべて聞いてくる。



「…要は、恋愛もクリエイティブなことなんだ」


「クリエイティブ…ねぇ」




そう納得のいかない様子で見てくる彼女。



「だから、しよっ!」


「ちょ、何?」




抵抗を無理やり抑えてベッドに押し倒すようにする。抵抗をあきらめたように、体から力を抜いた彼女の耳元でこう囁く。



「クリエイティブな行為…、しよ?」




そういう想像力の無駄遣い。




『魂を失わずにグラフィックデザイナーになる本』を読んでモチベーションを高めることが出来た。自分が彼女を作るよりも楽しいと感じること、それがデザインなんだと思う。



恋愛とは異性と関係を作る行為。デザインも作りだす行為は恋愛に劣らずクリエイティブな行為だ。世の中にない、オリジナリティのあるものを作る。そしてそれをたくさんの人に見せる。恋愛は2人とその周囲には見せられるけど、デザインのように世界中を飛び回ることはない。



だから、自分にとってデザインは恋愛よりも楽しい。それしかなくても、彼女がいなくても、デザインのためだったら何でも犠牲にできるんだと思う。



無趣味の理由。



デザインは常に考えること、そして発見することが大事だ。自分が特定の趣味に偏らず、色々なものを『見る』ということに情熱がある。自分が見たもの、そしてその経験をビジュアルに置き換えて言語化し、より多くの人に伝える。



見る、観察するという行為が趣味。だから、「趣味は?」と聞かれても答えられるような趣味がない。それに苦悩したこともあった。けれど、特定のものに偏らず流行を見たり、歴史あるものを見たり…、そういう「デザイン的視点で見る」という理解し難い趣味なんだ。



女の子とクリエイティブな行為もしたいけど…。




「バンッ!バンバンッ!」




銃声がして、振り返ってみるとPS3のゲームだった。プレイしていたのは、正直あまり外見も冴えない人だけれど、画面では凄くスタイリッシュにキャラクターを動かしていた。そのデモンストレーションにも似た画面にギャラリーも集まり、ボスを倒す瞬間には歓声も上がるような勢いだった。



このゲームソフトを作った人たち、そしてPS3を開発した人たち、そしてプレイヤー…。この奇跡のようなコラボレーションで、今映し出されている画面にはオーケストラのようなハーモニーがあった。



なんだかカッコいいな




冴えないプレーヤーも手際よく操作するから、何だかカッコよく見えた。



零の続編をやりたくてWiiを見に行って、XBOX360も値下がりで欲しくなって、PS3でカッコいいデモンストレーションを見せられて、もう何買ったら良いのか全然分からん…。次世代機は、いつもそんな感じで迷ってしまって機会を待たざる終えない。



冴えない人がプレイしてたゲームは『DEVIL MAY CRY 4』で、側に彼女を座らせてスタイリッシュに操作するのもカッコ良いし、『AQUANAUT'S HOLIDAY』を2人でのんびりプレイしたいとも思った。



その彼女という前提がないから買わないけど…。だから次世代機を買う機会、ないなー。


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このページは、karinがSeptember 23, 2008 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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