エピローグ

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会社の女の子の中での『頼りになる人』順位ではもう5番手くらいだと再認識した。



アピール以前に、すでに相手にされてなかったようだ。彼女も参加した飲み会の雰囲気は最悪だった。不参加の意思表明も虚しく、強制的に参加することになる。それまで彼女を遠ざけていたことも悪影響を与えた。彼女への気持ちはもう冷め、ただ疲れてしまっただけだ。



上司からは仕事ぶりを評価され、彼女にライバル視される。こんなこと望んではいないのに。そして、彼女へ正当な評価をしても、「そんなの謙遜だ」と睨まれ言葉をなくす。ただ、空気を読むように彼女の頼りにする上司が同じことを続けて言うだけで周りを納得させる。溜め息が漏れる。



自分が同年代よりも仕事ができる(もちろん、自分ではそんな意識ないけれど…)。そう言われる理由には、それなりに犠牲にしてきたものがあるんだと思う。それこそ、日記のテーマでもある『恋愛』。そして、『人付き合い』。自分にとってそれは長い間苦手分野であったし、だからこそ仕事に打ち込んで人より成長が出来ているのだと思う。



そして不器用かも知れないけど、彼女に理解してもらいたくてアピールしていた。けれど、彼女には届かなかったみたいだ。



泣き出す彼女に、彼女を慰めるように頭を撫でる上司




自分が先に手を差し伸べようとするが、女性恐怖症が黒い影を落とし行動に移すことなんて出来なかった。彼女のことが嫌いになる以前に、自分が嫌いになる。コンプレックスだけが心を大きく侵食し、傷も大きく広がる。後悔が残り、行動に対して臆病になる。



彼女への声は小さくなり、やがて届かなくなり、消えてしまう。




ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)

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普通でいること、それは言葉以上に難しい。当然のように人付き合いや、当然のように恋愛ができる人間。仕事の才能より、対人能力が優れているほうが羨ましく思える。



人は配られたカードで勝負するしかない




『仕事』と『恋人』のカード。それを交換したくて行動しても何一つ変わらなかった。明日からも同じ毎日の繰り返し…。これ以上、心の傷が開いてしまうと取り返しのつかないことになる。彼女への関心がなくなれば、仕事する意味すら見失ってしまいそうな環境に今いる。


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このページは、karinがSeptember 2, 2008 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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