デートの調整

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女の子同士の関係って表面上は仲良く見えるけど裏側は結構すごいことになっている。



「わたしはあの子とは絶対に合わないから」


「うん?どうして?」


「なんか、生意気じゃない?」



小さな会社だから、嫌でも付き合わない訳にはいかない。午前中にその嫌いな女子から訳の分からない案件が回ってきて、彼女はイライラしていた。



「もう、ありえない!」



そう愚痴を言うのを頷きながら聞いてあげる。彼女もどんどん不満をぶつけてきた。



「ぶっちゃけ、わたし辞めさせられそうかなって気がしててさ」


「何で?」


「評価を個人の売り上げに設定されたら、わたしだけ売り上げが少なくて責められる気がするし、社長はわたしのこと辞めさせたいんじゃないかな?」



そのことについて、自分でも同じ考え方をしていた。



「そう思ってた。」


「でしょう?だから、小さい仕事もわたしがやらないとダメだと思う。」



そのあとで売り上げ的には、彼女か彼女の上司がトップで自分は最下位でも全然構わないよと伝えると彼女が言う。



「でも、それって癪じゃない?」


「そんなことないよ。個人の評価はお金じゃないって思ってるからね」



そう答えてから、彼女の小さな案件を自分が全面的にサポートして売り上げは彼女に渡す約束をした。それから、会社を辞めようかどうか迷ってると言う彼女の相談に乗ってると、彼女に誘われる。



「ていうか、今日お昼一緒に行きません?ここじゃ、話せないしさ。」


「うん、別に良いけど…」



こうして何度目かのランチに出掛けて、食事と会話を済ませた。



そのあと午後になってからも彼女と話すことが多く、彼女と雑談をする。



「今日の服装はオリエンタルっぽい感じだね」



そう聞くと軽くはにかんだ表情をして、「分かる?」と聞いたあとに言葉を続ける。



「あのね、本当は下に短パンみたいの穿きたいんだけど、部屋着とかっぽくなるから辞めたの」


「そうなんだ」


「どうせお客さんのところにも出ないしそれでも良いんだけどね」



そう言ってまた笑顔を見せる彼女。雑談をさえぎる様に仕事の話をしてから、独りごとのように言ってみた。



「遊びに行きたいなー」



そういうと、まさにハッとした感じで彼女が言う。



「忘れてた、美術館。まだやってる?」



何日までなのか覚えてるけど、彼女の前で忘れたふりをして美術館の資料を彼女に見せて言う。



「21日までだって」


「そっか、わたし今週末に『崖の上のポニョ』観に行くことになってるんだよね」



そう心から嬉しそうな顔をして言う。様子を伺ってると彼女から続けるように言ってきた。



「じゃあ、日程の調整してみるね」



その言葉に頷いてみたけど、たぶん既に彼女に忘れられてそうな雰囲気だ。


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このページは、karinがJuly 16, 2008 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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