目を合わせる
“意識的に目を合わせることで女の子にアピールする”
今までも対人恐怖症な面があるので、人と目を合わせる行為は苦手だった。特に女の子に対しては勘違いされないように目は見れない。自分が傷付くのが怖いから、いつも自信なさそうに俯き加減で話していた。
そんな時に、女の子にアピールするには目を合わせていくことが重要だと教えられた。相手の目を見れば嘘を付いたか分かるなんて言うし、逆に目を合わせて話すことで信頼や安心という気持ちが芽生えるんだろう。過去に異常なほど常に目だけを見て話す女の子もいた。
そういう訳で会社の女の子に対して、意図的に目を合わせにいった。
よく観察していると、意外と会話中にもこっちの目を見ているんだなと感じた。普段はぼんやりとしか彼女を見ていないけど、近くで見ると思ったより目付きが鋭いタイプ。それは、話の内容が会社に対しての不満や愚痴を含んだ内容だったからかも知れないけど。
「土日はテレビ見ながら、ずっと会社の問題ばっかり考えて全然休めなかったよ」
そう彼女は言っていた。ここはデートに誘うためのフラグだったのかも知れない。普通に流しちゃったけどさ…。明日くらいに「今度こそデートしない?」と誘ってみよう。
目の話に戻ると、意外と目付きが鋭いときもあれば優しい感じに戻るときもある。もう仕事も終わるだろう頃に彼女に話しかけに行く。
「もう、帰ろうかなって思うんだけど…」
そう、彼女に言うとすぐに答えが帰って来る。
「うん…、良いんじゃない?」
「他の案件とか大丈夫?重なってない?」
「えとね、うーん。これと、これと…2つくらいだから大丈夫。」
「そっか」
そのときの彼女の目はそんなにキツく感じなかった。そして、彼女と翌日の打ち合わせをする。
「じゃあ、こんな感じだね」
そう言うと、うんと頷く彼女。
「…」
「…」
何か言い忘れてなかったかな、と彼女を見ながら考える。その何かを待つようにこちらを上目遣い気味に見ている彼女。その数秒の間見つめ合う。その沈黙をやぶるように切り出す。
「…かえる」
「うん」
彼女に目を向けながら半歩進んで
「じゃね」
と言うと彼女も目を合わせながら言う。
「お疲れさまです」
「うん、お疲れさま」
そう挨拶したあとでも、まだ目が合ったまま。結局、そのまま歩いてパーティションで視線が遮られるまで目が合っていた。
これは、あれだね。彼女は完全に“ほの字”だね。
以前にも、3回くらいこの手の見つめ方をされた経験がある。すこし上目遣い気味に、目を潤ませたような。憧れみたいな目で見てくる。漫画的に言うと、「ポーッ」と顔を赤らめて見つめるみたいな。上手く言えないんだけど…。
今はもう結婚してしまった女の子からは過去に二度あった。電車で一緒に帰ったときに、その女の子と正面で向かい合うような形になったとき。そして、もう一度は偶然会社帰りに会って「歩きながら考えごとしてたの?」なんて声かけられたあと。甘えるような声出された。
そのときも、その子には彼氏がいたわけだし、やっぱり自分の勘違いみたいだったけど。
あとは、今の会社の女の子。彼女の問題解決に走っていたら、まさに“ほの字”で見つめられた。どうもこの表現は古いみたいだけど…。今回こそ、勘違いじゃありませんように。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 目を合わせる
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://bearhack.s21.xrea.com/x/mt/mt-tb.cgi/1052
コメントする