作られた世界
テレビの放送作家が作ったり、あたかも脚本に書かれているような瞬間が見えると、それまで番組を見てても興ざめする。まず脚本ありきで出演者を決めて、書かれた内容で面白いと思う瞬間を作る。ご丁寧にテロップまで入れて、笑いどころだからと効果音までいれる。編集で余計な部分はカットして作られた不自然な自然。
だけれど、面白い瞬間は何もテレビで作らずとも日常にたくさん潜んでいて、そういった日常を自分はブログに書いているのかも知れない。
“テレビドラマのような出会いはないし、恋愛ドラマのような都合の良い展開、波乱もない”
だけれど、ドラマは人間の恋愛の始まりから終わりまで見せるから魅力的に見えるのであって、終わりが全く見えないリアルな現在進行形の恋愛、いつ結婚して終わりが見えるのか想像が付かないドラマ。そう考えると、一瞬一瞬が魅力的であるから楽しいと思えるようになった。
作られた世界は作り物でしかない。
自身が自身の脚本家であり演出家であり出演者、しかも主役である。そう考えられる人はテレビはつまらないと思うんだろうか。自分はまだどこかで、現実逃避癖が抜け切らずドラマを見たりアニメを見たりする。それは、どういった脚本で人を魅了して楽しませているのか?エンターテインメントとは何か?と納得できる答えを探しているからかもしれない。それとも、登場人物に感情移入してどういうコミュニケーションをとれば仲良くなれるかという分析をしているからか。
楽しいと思える瞬間は、書かれた脚本に対して上手いと思うときである。バラエティなんかの作られた笑いは決して楽しいと思えなくて、それなら完全にフィクションであるドラマやアニメを見る。教育を目的としたアニメには道徳なんかに絡ませて面白く、ちょっと泣かせる話もあったりする。
映像や音声の要素をまとめるという目的は一緒なのに、バラエティはやや雑然としてギャーギャー騒いで効果音も過剰に使いすぎて、どうも自分の感情に干渉されている感じがして居心地が悪い。逆にドラマやアニメはノイズが少なく音のまとまりに優れ、音楽の使い方や音量、俳優、声優の声の聞きやすさがあって、ノイズが少ないからか感情への干渉は少ない。音響なんかを担当しているなら、同じテレビでも断然ドラマやアニメ班のほうが良い仕事してる。
いつになったら自分の人生というドラマを心から楽しみ、テレビの呪縛から逃れられるんだろうか…。
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