夢の瞬間
「お昼何買うか悩んでるの?」
「あー、びっくりした。」
偶然近くのコンビニで彼女を見かけて声をかける。外で会うとすこし新鮮な気がする。
「何食べるの?」
「あ、うーん…。」
「悩んでるんだ。」
「キミはもう食べてきたの?」
「うん。豚たん塩焼き定食。」
「何それ?」
「仙台の有名店の支店みたいなとこで、牛タンとか美味しくて…」
「…じゃあ今度、わたしも連れて行ってよ」
えっと…。その彼女の言葉に戸惑って話題が曖昧なとこに飛んでいく。お昼に一緒に行けるチャンスなのに。夢なのに。一緒に行こうよって言えば、おみやげを買いに行ったときのように着いてきてくれるだろうけど…。またしても、女の子からの誘いを断る。別の意味でカッコいいな。
イジメ
一生懸命に仕事をしていると後ろに気配がする。と、彼女が居て後ろから攻撃しかけてくる。
「何?」
「え…。つむじ攻撃。えいっ!」
えっと…。どう相手しようか考えつつそのまま無視し続けてると、徐々に力を込めてつむじ攻撃をする彼女。邪魔をしないように横目に見て言う。
「…イジメ?」
「ウン!」
そう言う彼女はものすごい笑顔で見つめてくる。独り占めにしたい。
そんなささやかな夢を一瞬で打ち砕かれる、彼女の結婚式の招待状をもらう一日。明日は彼女の誕生日でプレゼントの準備は万全。バースデーカードにメッセージも書いた、と。かなり一方的に書けるメッセージは楽しいな。ずっと好きでしたとか、ずっと想ってました…なんて、結婚を迷わせるようなことを書くのも自由。
あれこれ悩んだのだけど簡単なメッセージを添えてあたりさわりなく、お幸せに…と。
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