座席の位置

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席替えと言えば小学校から高校まで、何故か最後部や窓際の席に人気が集中する。それ以外だと友達の近く、または好きな人の隣りなんかになると嬉しくて仕方がない。好きな人が近くに居るだけ話しやすくもなるし、好きになる確率もあがる。好きだからこそ近くに居たがる。



中学の頃の席替えで運悪く最前列になった。しかも教壇の目の前、ど真ん中。その頃は深夜までラジオを聞いて、午前中はダルそうに登校して授業中もたびたび眠っていたのだけど、意外と最前列は先生の死角になるらしく怒られることもなかった。そんなときに、隣りの女子の雑談なんかを聞いていると年頃だけあって、好きな人の話なんてするわけで。興味もないのに聞いていると、



「わたしの好きな人はね…、隣りの列のいちばん前の人なんだ」



そう言われて、もの凄い視線を感じる。どうやら彼女は自分に好意を寄せていたらしい。小学校のときにすこし親しくなったあと、彼女は中学でどこか荒れてしまった印象があったのでほとんど関わらなくなっていたのだけど…。そのあと、何度か会話を交わしたりしたけれど関係が発展するでもなく、卒業となってしまうのだけど。



彼女の謎のエピソードと言えば、体育の授業で彼女も自分も休んで見学していた。体育館の距離は離れているが向かい合う位置に座っている。彼女は制服のままで、しかも自分よりも高い位置で体育座りをしているから、ちょうどよく彼女の白いパンツが見えてしまう。これをしっかり観察するのも気まずい…、なんて思って視線を外してたのだけど彼女は意識的なのか、無意識なのか全く隠す気配すらない。誘惑されてたのかな…。



彼女は小学校の頃に友達を連れて遊びに来た。自分たちは男友達とファミコンしている途中だった。なんだよ、うぜーな…なんて突き放すが友達のひとりが女好きらしく、その誘いで彼女らは部屋に上がりこんできた。自分たちがゲームに夢中になっている間、彼女らは一通り部屋中を探索する。「この家のお風呂って凄い広いねー」なんて話しかけてきて、その後に「絶対に覗かないでね」なんて言って女子三人で勝手にお風呂沸かして入浴してた。男子たちは覗こうかどうするか悩んだあげく結局何もしなかったけれど、今にして思ってもだいぶ謎の多いエピソードである。



なんにしても、席が近づくことによって距離感が縮まった気がして、それが好意に変わるんだろうか。人はパーソナルスペースを持っていて、他人と話すときの相手との距離でその関係が分かるらしい。近づくから好意を持つのか、好意を持つから近づくのか…。



社会人の席替え


以前の会社でも、事務所を引っ越すことになり好きに座席を決めても良いという話になった。その頃によく面倒を見てもらっていたマツモトさんと言うお姉さん系の人がいる。彼女は配置をどうしようか悩んでいると、思いついたようにこっちを見ながら言う。



「わたしは、キミの隣りがいいな。それで、分かんないこととか隣りで教えながら仕事するの。」



それは勘弁してください。仕事してる様子を見られたり、モニター覗かれるのが苦手なんです…。なんて思い、素直にものを言えない子だったので



「それは、ちょっと…。」



と、言葉を濁していると彼女が続けて攻めてくる。



「だったら向かい合わせて座ろうか?」



仕事中に向かい合った彼女と視線が合うと気まずい配置だね…。結局、最終的には彼女は自分の真後ろに決まった。後ろからモニター覗かれるけど隣りになったり向かい合うよりは精神衛生上良いだろう。その後は一年くらい仕事をして自分は辞めてしまったし、彼女も結婚が決まって辞めてしまう。いろんな悩み相談したり、もっと素直に何でも話していれば親密になれたかも知れない、なんてことを思っていたこともその後上京する理由…となるのかな。



そんな一大イベントの『席替え』が今の会社でも行われるらしい。胸いっぱいの期待とたくさんの不安を交えて。現在の位置状況は前には壁。後ろ、左右には人…ともの凄く囲まれている環境。今までで最も、ひとりあたりのスペースが狭い場所である。なので、必然的に仲良しの彼女とも話しにくい状況になる。今回の席替えでは部署を区切るスペースを取っ払い、彼女もこちらに近付くらしい。



最終的に自分の位置は、現在よりは少しマシな程度の左に座席がない位置になる。仲良しの彼女は反対の壁方向を向くように座る。その間には向かい合う座席があるので、特に変わらないけれど今までよりは話しやすくなるだろう。



なにより不可思議なのは、全く仕事で関わらない…、というか関わりたくない新人のひとりが隣りに座ること。仲良しの彼女と話しているときに誰かに割り込まれるだけで、不機嫌になるのだけど…。さらに、その関わらない新人を挟み込むように、その隣りに今まで隣りで仕事を教えていたもう一名の新人が座る。まさに意味不明。何らかの作為を感じる配置。ウザいな…。関わらないほうの新人に仕事を教えられるほど余裕がないし、今まで通り上手く会話を避けれるように、まずラジオを確保しないとな…。


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コメント(2)

菅間です :

さて、どこに感想を書こうか。
まず、席替えについて。
非常になつかしいエピソード。
ていうか、思い出が充実しているのかな?
よくそこまで、話を膨らませられるよな~って関心してます。
僕の場合は、実際に起こっている事実を元に自分の気持ちを書くだけだから、簡単って言えば簡単なんだけどさ。
なかなか面白い。てか関心する。
その後どうでしょう?特に恋愛の方は??(*^^)v

rife :

恋愛は日々こうして書いていかないと全く成長できないっていう。

たぶん面白いのはあれだ、知ってるエピソードがあったりするからね。
思い出の中に生きてるって感じ。うん。
面白いって言ってもらえれば素直に嬉しいよ。
自分で言うことじゃないけど、読む方が大変そうだしね。

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このページは、karinがMarch 19, 2006 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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