10年に1人

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いい意味での若気の至りっていうか、自分勝手になりなさい。他人が思ってるほど迷惑をかけていないし、若いうちから周りに気を遣う物わかりの良い人になってはだめ。もっと情熱的に、欲しいものは絶対に手に入れるんだっていうくらいじゃなきゃ。



見事に言い当てていて、何度か読み返した。しかも目の奥を覗き込むようにして言われてる。まだ途中までしか読んでないけどため息が漏れるね。



天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

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自己弁護



「わたしの恩師と呼ばれる方からもね、君のことは聞かされていて…」


「えぇ…」



仕事の対処の仕方で外注とこちらの伝達が上手くいかず、彼の方から話をしたいと謝罪のような電話をしてきた。正直どうでも良いと思ってる件であるし、特に責めているわけでもないのだけれど、彼は必死に自己弁護を繰り返していた。



そのなかで前述のような会話があって。彼は以前この会社に勤めていたものの、今は独立して仕事をしているため、恩師と言うのはこの会社の制作のトップに位置するお方のこと。



「わたしの恩師が『君は10年に1人くらいの逸材だ』って言ってましたよ」


「あはは、ないない」



それにしてもチーフとまでは言わないけど、事実上最年少で下に2人を抱えながら会社の4分の1の収入源と言われる仕事を完全に任されている。もちろん仕事自体は貰うことの方がむずかしいことも知っているのだけど。それにしても使える人材がいないだけか、会社自体のレベルが低いだけなのか知らないけれど、逸材とか言われて期待されるのも困る。朝は余裕で遅刻とかしてるし、きちんとした勉強だってしてきてないし、何よりもコミュニケーション能力が低い…。そもそも他人だって信頼できてないし。



そんな都合よく人に使われるかよっていつも思ってる。ただの作業で終わらず、自分なりに勉強をしていつしか独立をできたらいいな。そんなことを考えてしまうのも、以前の時間に退屈なバイト先でこんな言葉を女の子に言われたからだ。



「時間だけはあるんだから、会社を勉強するために利用しちゃえばいいじゃん」



いくら会社に尽くしても、僕らの世代は報われない。それなら、ただ会社は利用するためのものと割り切って考える。もちろん仕事は真面目にこなすし、そんなことは表に出さないけれど。お昼休みは長めに休憩して、その時間に書店で勉強をして、自分の時間を作るために周りよりはやく帰宅する。必要以上に無理をしない。そんなスタンス。



だけどいつもの仲良しの彼女は、手を休めて休憩してるだけで「どうせ暇なんでしょ?」と、冷たい目で言ってくる。雑誌を読んでるだけで、「やることないの?」とか。受験勉強で一区切りしてちょっと遊んでるときに、親が部屋に入ってきて、



「いつまでも遊んでないで勉強しろ」



って言われるのによく似てる。悲しい…。



とにかく会社に尽くすよりも、時間を自分に投資していった方が遥かに成長できる気がしてる。ただ自己弁護するために電話したりとか、周りに媚びを売ってだけ生きてるだとか、そんな大人にならないために。人として成長をしていきたい。



だから、必要以上に無理はしない。と書いてるにも関わらず、土曜日出勤です。


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このページは、karinがMarch 10, 2006 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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