だめな会話
マイナス方向の愛というか、登場人物全員がマイナス。自意識過剰すぎる姉と、そのことによって巻き込まれる周りの人々。それぞれが問題を抱えていて、誰もが不幸な境遇っていうどろどろした感じの小説。他人の不幸が何よりも好きな人が書きましたみたいな。うん。
愛に時効はあるけど
時効警察のオダギリジョー、嫌いじゃない。あからさまにB級テイスト、特有のオサレ感覚があるから、時間があれば見るけど別に毎週とか見てないよって程度で視聴していたんだけど、オダギリジョーと麻生久美子の関係が特に気になって見てしまう。
好意をよせる相手に用事とか必然性がなくても、近寄ってきていつも側に来る。それで些細な、どんな他愛無い話をしてきて、こっちもうんうんって適当に相槌をうつような関係。彼女は好きなんだけど、気持ちを知ってか知らずか受け流されちゃってる感じ。そんなすれ違う会話の楽しさとか、日常会話をよく扱うここでも上手く表現してみたい。いや、表現という言葉は相応しくない…書いてるのは日常で起こった事実であって、決してネタだとか、空想だとか、擬似恋愛とかじゃない。でも、たまに。ほんとにたまに、会話の内容を歪めたりはする。それを前提において擬似恋愛を始める…。
特に用事があるわけでもなく彼女が側に来た。
「きょうはジャージなんだね」
「あ、うん…」
仕事をやる気のない雰囲気をアピールしようかと思っての格好なのだけど、キャラが違うねとすでに言われ不安になっていて、言葉を返せなくなる。そんな様子を察してか、彼女が服の素材を手で確かめながら言う。
「ピンク…。キミってさ、ピンク多くない?」
「そうかな?」
「ピンク好きなの?」
「そんなこともないかな…。でも、似合う色だねってはよく言われる。」
「ふーん。」
そうそう。べ、別にかわいい系とかを目指してるわけないじゃん。うん。と自分を納得させてから、彼女を見ると何か言いたげにこっちを見ていたので、それに応えると彼女は言った。
「ていうか、それに関しては話を合わせにくいね」
会話するのが致命的にだめらしい…。会話を上手く広げたり、盛り上げたりできないプチメンヘル系。それを彼女は楽しんでいて、何度かそのことで指摘されてる。会話のだめっぽさ。だめかな。だめかも…。それでも彼女は理解してくれようとしているから、会話としては成り立ってみえている不思議。
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