言ってはイケナイこと
会議中にて。
「そういえば、あの小柄で元気な女の子はどうしたの?」
彼女は今週はじめから休んでいて、“入院中”という曖昧な表現で休んでいる。妊娠したことは秘密と念押しされてるために、普段は「風邪大変そうですね、流行ってますから…」なんてお決まりの言葉で濁すんだけど…。それは冒頭の会話に始まる。
「そういえば、あの小柄で元気な女の子はどうしたの?」
そこで隣に座ってた、別部署のおっさんが答えた。
「いやぁ、彼女妊娠しちゃってね。」
「…」(一同)
『妊娠』って単語に凄く敏感で一瞬焦って、授業中寝てたら何かのきっかけで目を覚ましてガタッと机を動かす学生みたいな反応をしたと思う。自分だけ。けれど、周囲は特に反応もない。よく考えると妊娠したって知ってる人は自分と他2名で、おっさんは知らないハズで…と考えつつ周囲を見ると、祝辞を述べるとか、どう反応すれば良いかわからず一同沈黙…。
「あの…。冗談なんですけどね。」
おっさん!大人になっても空気読めない冗談があって、今回のケースは「冗談で言ってるの?」と言う曖昧な雰囲気を作ってしまったこと。それと表情とか仕草、普段のキャラが加味されて周囲の反応が沈黙という最低の状況に陥った。空気読め。
優越感に浸れる瞬間
「いやぁ、彼女妊娠しちゃってね。」
というセリフのあとに、「どうして知ってるんですか?」って聞かなくて助かった。逆に「そうなの?」なんて返されたら危ない。社会にはこんなトラップが潜んでいるから困る。さらに「妊娠させたの自分なんスよ…」と返したり。冗談が下手な人が冗談に冗談を重ねると、だんだん真実から遠のいて、お花畑に近づくよ。メンヘルだよー。
最初の妊娠が冗談ではないことを知っているのが自分だけで、優越感を感じる。
そして、妊娠の件でひとりで苦悩して、思い出すたびに現実を大声でかき消したくなる。彼女が「仲良くしようね」って言ってきたり、馴れ馴れしくスキンシップしてきたり、散歩みたいにデートしたり、いろんな想い出がフラッシュバックして、ほんとは妊娠させた相手って自分なんじゃないかなって…。そういえば、あのとき…。待て待て、違う。あれか?たしかにあのときには…、お、俺の子ッ…!?
氏にたい。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 言ってはイケナイこと
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://bearhack.s21.xrea.com/x/mt/mt-tb.cgi/887
コメントする