プライベート
「こんなときばっかりでごめんね」
そんなメールが会社の女の子からきた。
今日は上司が昼時に出掛けているため、
彼女のお昼に付き合う約束になった。
二人で中華屋に行く。
席について注文を決め、雑談をしていた。
そのうちに彼女が言い出す。
「わたし出無精なんだよね、だから土日も家にいるの。」
「ふーん」
前は土日はとにかく忙しい、だから遊びに誘わないで欲しい。
そんなふうに言われたことを思い出す。
今にして思えば嫌われていたのかなと彼女を見ると
「あ、予定があることもあるけどね…」
「でも、俺も出無精なとこあるかもしれない」
「ふーん、そうなんだ」
「うん」
と、頷いて料理を口に運ぶ。
そのうち話題は変わって、彼女が言う。
「営業の人がさ、わたしのこと好きなの知ってるよね?」
「どうだったかな…」
「言ったよ!たぶん。それでね、あの人が言うの。
仕事をがんばった後に気を抜いてる瞬間が好きなんだって」
「へー」
「でもあの人の仕事のせいで苦労してるんだよね。」
「うんうん」
続けて彼女は上機嫌そうにして言う。
「どうせ好きって言うならさ、仕事場とかじゃなくプライベートで
飲みに誘ったりしてさ、好きって言えば良いのにね」
そんなことを彼女は遠くを見ながら言う。
やっぱり職場恋愛って難しいっぽい。
そんな考え事を巡らせながら、味の分からないランチタイムは終わった。
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