ふしぎ、ぐうぜん
互いに興味がある訳でもないから関わることも少なく仕事をする。
そんな日々がずっと続いていた。
それから距離を縮める会話がすこしあって、
会社の女の子が愚痴を言える上司が出掛けていたこと。
その偶然が2つ重なったことで珍しく彼女に声をかけられた。
「ねえ!きょうお昼一緒に食べない?」
「うん、いいけど…」
「あのさ、この間教えてもらったパスタ屋さんに行こうよ!」
それは昨年末、彼女を誘ったけれど一度も行かなかった店だ。
結局は時間の都合で彼女の馴染みの店でのランチになったけど。
何を話そうかなんて難しいことは考えなかった。
そんなことより、今目の前にいる彼女は何か不満があるように見えた。
だから自己アピールなんて考えず愚痴をただ聞くことに徹した。
解決策を言うでもなくに、話にウンウンと頷きながら
話しを膨らませるように少しだけ話す程度で。
そんな一方的な会話をしていると、彼女はふと不思議そうな顔をして言う。
「寂しくなったりするときないの?」
「いや、あるけど…」
「そういうときはどうするの?」
「うーん…寝て、忘れる」
“君らしい答えだね”
そんなことを伝えるように微笑む彼女。
そんな今の自分とは違って、過去の自分であれば
“全然寂しいなんて思わない”と強がっていた。
けれど、寂しいときもあることを素直に言えたこと。
それだけでも成長なのかな。
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