新年会という名の何か
相変わらず会社の女の子を避けていた。
その空気を察してか新年会をするらしくそのときのこと。
話すこともなく会社の愚痴を言って適当に相槌を打つ。
そんな中で上司と彼女は噛み合わない意見を言い合う。
割って入ることも出来ずに聞き役に徹する。
そんな時間が閉店間際までずっと続いて無口状態。
開放されそうになると、彼女が提案する。
「もう一件行かない?」
いや、俺ずっと無口だったじゃん。
2人で言い合いっこしてれば良いじゃない。
そんな態度で迷っていたら、さらに追い討ち。
「行こ!」
ノコノコついていく。
「何飲む?」
そんな風に最初こそ優しく振舞う彼女だけれど、
その後一切、信じられない程こっちを見てこない。目も合わない。
3人しかいないのに不自然なくらいにね。
2人の言い合いは続いて、経緯を知らないから口も挟めずにいて、
もう帰り際に上司が彼女に聞こえないように小さく言う。
「やっぱ、あの子は聞かないねー」
「気が強いですね」
地獄耳で聞こえたのか、彼女は振り向いて首を傾げて言う。
「何て言った?」
「ううん、別に。」
この2人の喧嘩の証人役みたいな居心地。
てか、あれ?いる意味なくね?みたいな…。
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