話したい合図

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視界のすみに立ち止まる気配を感じる。そのまま動き出す気配もないので、横目で見ると仲の良い女の子が見てたりする。約4メートルの距離で。その場から彼女が話しかける。



「ねえ、~知らない?」


「えとね、それだったら…」



なんて、4メートル離れた距離で会話する。もっと、近くに来なよ…。面倒になって、視界のすみに確認しても無視してみる。と、彼女が視界から消えてしまう。



以前からそんなことがあって、きっと彼女は気付いてくれるかな?というサインを密かに送って実験しているに違いない。それで、気付いてくれたらちょっと嬉しいみたいな。普通に用事がある場合を例外とすると、どうしてか彼女は声をかけることを躊躇う。話の最中に少しだけ触れた「作業してるときとか見られたくない」という宣言を気にしてくれているのかな…。きっと彼女はそんな約束だとか決まり事を守るために、自分が犠牲になれる人なんじゃないかなって思う。



彼女を視界に確認できたとして、こちらが特に反応をしないと、ぷいと向きを変えてどっか行っちゃう。その様子が視界のすみで行われてるのが楽しい。そのあと彼女が仕事で、近くの席でその件の話をしてた。それが終わったかと思うと、知らない間に席の後ろに回り込まれて子猫にするみたいに首根っこを掴まれた…。にゃー。



「キミ、やっぱり細いね」


「あ、首?」


「うん」


「細いかな…。」



なんて微妙な会話をして…。彼女は絡みたかったのかな。話をもっとしたかったのかな。だから遠くで見てたりとか。


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このページは、karinがJune 15, 2006 12:00 AMに書いたブログ記事です。

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