シンプルは美しい
例えばどこかのサイトにログインするときなど、使用する人間が決まっているにも関わらずパスワード入力などを求められることがある。ブラウザのクッキーでパスワードを記憶するなど、ユーザーがパスワードを覚えなくても良いインターフェースが理想だけれど、それが当たり前ではないツールもある。
何でも記憶させておくのは便利だし、それがコンピュータを使う利点でもあるけど、ずっと使い続けるとあれこれといらないものまで記憶してしまい、自分でも知らない記録が結果的にゴミとなる。自分の管理のできないものはすべてゴミ。そのゴミがどんどん積もってくると、「いらないものは全部消したい」というような破壊願望が生まれる。
特に思い入れもなければ新しいコンピュータを買うのも良い。そして次こそは必要なものだけ記憶させて効率的に使おうと考える。しかし、それでもゴミは積もってしまう。コンピュータは消耗品だから、あれこれインストール、アンインストールを繰り返して楽しんで飽きたら捨てる。そういう考え方もあるのだろう。
けれども使う人によっては、ものすごくシンプルに必要なソフトだけをいれて自分の管理できるデータだけのコンピュータを作ろうと考えはじめる。それは決して不便ではないし、かといって必要以上でもない。それが結果的に安定をもたらし「シンプルで美しい」コンピュータとなる。必要以上の能力、必要以上のデータは無駄なものでしかない。
そのシンプルを目指すときにソフトの「利便性」と「必要性」を天秤にかけてインストールしなければならない。こういうソフトが欲しいと思っても、そのソフトにあれこれと必要以上の機能がついてることがよくある。それはユーザーにとってはゴミでしかない。必要なときに必要なだけあればいいが、欲張ってあれこれと多機能を求めるのは美しくない。
すこし利便性を高めるために、CLISM excellentを導入。あるツールを使うたびに毎回パスワード入力をもとめられるという効率の悪いインターフェースに悩まされ、「利便性」と「必要性」のバランスが傾いたのでインストールしてみた。実にシンプルで軽快で良い。
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